やさぐれ男のメモ帳

たまにはひとりでコーヒーゼリーでも

合コンにはいい思い出がない

日韓ワールドカップの盛り上がりがまだ冷めやらぬ頃、社会人になって初めての合コンに参加した。

暑さは昼間程ではなく、心地良い空気が少しだけ秋の気配を感じさせていた。

仙台駅の改札を抜けると、人混みが激しく金曜日の熱気が秋を遠ざけていき、心地良さはすっかり消えてしまった。

会場はオリエンタルな居酒屋で、友人がセッティングしてくれた。相手は市内の看護師さん。胸が踊るより、緊張感でいっぱいだった。なぜなら、めちゃくちゃ綺麗な人達と言われてからである。

結果から言えば、内山理名似で綺麗だったが、彼氏がいた。友人は謝ってくれたが、それを隠した相手が悪い。

大学時代にも似たような経験した。その時は、今より純粋だったせいか、かなり落ち込んだ。

午後の講義をさぼって、作戦会議をしてまで臨んだ。

みんないい感じに任務を遂行し、大成功したとその夜は思った。帰りに友人が住む寮で祝勝報告したくらいだった。日本がワールドカップ出場を決めたくらいに盛り上がった。それぐらい手応えのあった戦いだった。

相手とはみんな2週間くらい連絡を取り合っていて、私個人は次回会う約束まで交わしていた。

そのうち、1人の気持ちが高ぶり過ぎて、朝の寝起きで告白してしまい、あっさりフラれる事件が発生。気持ちはわからないでもないが、それがきっかけで、一気に真相が暴かれた。

理由を聞いたところ、「彼氏がいます」と。さらに、「全員にいます」と。

「そんな女は最初からいらない」と強がってみたけれど、大変ショッキングな事件だった。まさか全員に彼氏がいるとは。

さらに、私は相手の女性が全員宗教の勧誘だった時もあった。私1人が車に拉致されそうになって、逃げた記憶がある。その宗教女の方々には、社会人3年目ぐらいまで、不定期に勧誘された。なぜか住んでいるところを特定されたり。

だから、合コンにはいい思い出がない。

中には生涯の伴侶を見つける方もいるだろうが、私には本当にいい思い出がない。