思い出は月明りに誘われて
某タイヤ屋の女性店員の接客が素晴らしく、長時間で待っても嫌な気持ちひとつしなかった。
会社の教育が良いのもあるのだろうが、結局は本人の人間性だと思う。
ただひとつ気になった点は、昔好きだった人に似ていたこと。
久しぶりに思い出した。
いい思い出もあるし、そうじゃないことも。
始めは私の一目惚れで、意を決して告白して、3ヶ月くらい待たされて。あの時はしんどい思いをした。何もかも無気力になりそうだった。
けど、あの人は当時、恋人と別れる為に苦労をしてた。私と出会う前から。
そんなことを知らずに、ひとりで悲劇のヒーロー気取りだった私は、恥ずかしい限り。
やっとの思いで付き合うことになったけれど、数年後には別れてしまった。たまに、連絡は取っていたけど、そのうち連絡がなくなった。
数年後、本人から結婚の報告を受けた。
私は嬉しかった。
すごくすごく嬉しかった。
共通の友人におめでとうパーティーに誘われたけど、断った。
結婚式に参加した友人から、写真を見せてもらった。すごく幸せそうな笑顔で、すごく綺麗だった。
微笑まずにはいらないほどだった。
しかし、
私の妻にはかなわない。
かわいい子供たちを産んでくれてありがとう。